
さて、lesson2では「スクラム製本」というものを紹介したいと思います。先ほどの「おりがみ本」は僕の造語でしたが、これは、世間一般で通用する用語です。スクラム製本の代表的なものとしてイメージしやすいのは新聞です。新聞は何枚かの紙を二つ折りにして重ねた状態になっていますね。こんな風に紙同士を接着したり、針金などで綴じたりしていないものをスクラム製本といいます。「差し込み製本」とか「空綴じ製本」「新聞型製本」とも呼ぶそうです。

紙の厚さにもよりますが、1~3枚の紙(4から12ページ)くらいであれば、このスクラム製本でも十分にZINEと呼べるものができます。手間が少ないので、フリーペーパー何かにも良いですね。しかし、あまり枚数を重ねてしまうと、開きにくく、ばらけやすくなるので、lesson3以降で紹介する中綴じ製本がおすすめです。
このスクラム製本のやり方は、lesson1と全く同じで、ただ折るだけ、なので、このレッスンでは、製本の前段階である「面付け」について解説していきたいと思います。 lesson1で作った「おりがみ本」をご用意ください。その本には1ページ目から4ページ目までのページ番号書かれてると思います。今回はその続き(5~8ページ)を作ってみたいと思います。
①lesson1と同じように紙を半分に折ります。

②lesson1と同じように、左側が折り目、右側が開くように紙を置きます。そこを5ページ目とします。

③ページを開いて、続きのページ数を6,7と書いてください。

④さらにページをめくり、8と書いてください。
⑥lesson1で作った本のあいだに差し込みます。スクラム製本の製本のやり方はこれだけです。
さて、さっそく完成した本を読んでみましょう。
すると、何かがおかしいことに気付くと思います。
(ページ番号を書いている時点で気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが……)
そうです。ページの進み方が1→2→5→6→7→8→3→4となってしまいました。 ページ順がめちゃくちゃですね……。
どうしておかしくなってしまったのか、どうしたらこうならないのか、ということが今回のメインテーマです。
多くの本には始まりと終わりがあります。たいていの本はスタートからゴールまで一定のルールに従って進んでいきます。注釈や資料が最後の方にまとまっているのはよくありますが、その場合でも本全体として進んでいく方向は定まっています。正しい内容を正しい位置に配置しなくてはいけないということが今の実験で分かりました。正しい内容を正しい位置に配置していく作業のことを「面付け」といいます。
いま作った本を、開いてみます。すると、下の図左のようになっていると思います。このように面付けして中綴じ製本をしてしまうと、ページ順がおかしくなってしまいました。正しい順番に直すにはこんな風ににページを置き換えればいいと分かります。

右の図を参考に、新しい紙でページ数を書いた後でスクラム製本してみてください。どうですか? 正しい順番でページが並びましたか?
いまやったように、一度製本してみてから正しい順番に並び替えてもいいのですが、毎回やるのは面倒くさいし、ページ数が増えると混乱する可能性が高いです。なので一度でスマートに面付けできる方法をこれからご紹介したいと思います。
次の図が、今回のような場合の正しい面付けを一般化したものです。
【基本の面付け方法】※中綴じ製本の場合(中綴じ製本と無線綴じ製本を参照のこと)
①まず、いま作ろうとしている本がトータル何ページなのかを決めます。トータルのページ数は必ず偶数にしてください。白紙があっても構いません。(本書では表紙を1ページ目、裏表紙を最終ページとして説明していきます。)
②そのページ数の半分の数の四角形を描きます。この四角形は紙を開いたものだと思ってください。
③一番上の四角形の左右どちらかに表紙の位置を決めます。国語の教科書のように、縦書きの本(左に読み進めていく本)の場合には左側が表紙、英語の教科書のように、横書きの本(右に読み進めていく本)の場合には右側が表紙となります。(例:20ページの本なら10個の四角形を描く)
④表紙の位置を決めたら、2ページ目以降は図のようにジグザグに進んで行きます。
⑤最後の四角形にたどり着いたら、そこで隣の空いているところに次のページを置きます。
⑥ジグザグに上に上がっていきます。
⑦最後のページ(裏表紙)が最初のページ(表紙)の隣になったら、完成です!

要するに、ジグザグに進んで戻ってくればよい!
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[ ZINE作家によるZINE作家のための製本術・目次]◆はじめに
◆lesson5:「かんたん糸とじ本」をハードカバーにしてみよう
◆おわりに
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