こんにちは、ZINE制作をしているJUNOTAです。
シリーズ『企画から製本までDIYする本づくり』では自分で内容を書いた後、印刷や製本まで全部自分でやる本づくりの方法を紹介しています。
さて、今回からさっそく内容に入っていきたいと思います。
どんな本を作るのかについては、前回の記事をご覧ください!
▶【#0】目次|企画から製本までDIYする本づくり
「台割」とは?
まず、「台割(だいわり)」というものを作ります。
台割というのは、本の最初から最後までの大まかな流れをまとめた構成表のようなものです。
この段階では、細かいデザインをどうするかよりも、ざっくりとした全体像を決めていくことが大切です。
たとえば、僕はこんなテンプレートを使って、これに書き込みながら、どんな本にするかのイメージを膨らませていきます▼

台割の形式としては、左側のように図でまとめたものと、右側のように表でまとめたものがあります。
完成形をイメージできればどちらを使ってもOKです。作りたい本によって使い分けたり、併用することもあります。
そして、実際に僕が書き込んだのがこちらの画像です▼

これだけ見ても、何が何だかよく分からないと思うので、実際に僕がどんな風にこれを作ったかを紹介していきたいと思います。
実際の手順
①テーマを決める
今回のZINEは、「カスミ網猟から考える」という連続講座の一環として「自然と人と文化」という共通テーマで制作したものです。
「自然と人と文化」という壮大なテーマに対して、僕は「架空の世界の狩猟採集民の物語」の設定資料集のようなものを作ることにしました。

これは、この一連のイベントに参加する前から、いつか漫画として描きたいなぁ、と考えていたものです。イベントのスケジュール的に本編を描き上げることは難しいと判断し、今回は制作に入る前段階の構想ノートをZINEとしてまとめることにしました。
②ページ数を決める
最初にページ数を決めます。今回の場合は、参加者共通で24ページと決まっていたので、それに従って考え始めます。
ページ数を決定するときには、ページ数は4の倍数にすることに注意してください。
【関連記事】「枚、面、ページ」
③ページの数だけ四角形を描く
今回作るZINEは24ページなので、24個の四角形を描きます。
基本的には本の見開き状態をイメージしてこんな風に四角形を2個並べて書きます▼

最初のページと最後のページは、片側のページしかないので、このようにしておきます▼

(最初のページ)

(最後のページ)
ページの数だけ四角形が描けたら隅にページ数を書き込んでおきます。
④確定している要素を書き込む
今回作る本は、角背上製本(ハードカバーの本)なので、表紙と裏表紙は別で考えています。
いま考えているのは、表紙ををめくったあとの中身部分です。
その中身部分が24ページあると考えてください。
まずは、ここにはこの内容を書く、と決まっている内容があればそれを書き込んでいくと良いでしょう。
例えば、僕の場合は、表紙をめくった1枚目のところにもう一度タイトルを書くことにしました。
なので1ページ目の四角の中に「タイトル」と書き込みました。
ハードカバーの表紙をめくると、1ページ目にもう一度タイトルがある、というイメージです。

あとは、最後のページは「奥付と筆者プロフィール」のページにすることにしました。
なので、それを24ページ目のところに、書き込んでおきます。

そして、最初と最後に「はじめに」と「おわりに」を2ページずつ書くことにしました。
なので、2、3のページと、22,23のページに書きこみます。


このとき、何となくページのレイアウトのイメージがあれば、それも書いておきます。
なんとなく、中央にテキストがあって、上下に大き目の余白を作るイメージがあったので、それを表現しておきました。
この時点で、1ページの中に何文字くらい入りそうかをざっくりと把握しておくと、この先の工程で迷わなくて済みます。僕の場合は、下の図のようなサンプルを作成して、文字数を確認しました。

何となく1ページの中に500文字くらいなら入りそうです。(あくまで僕のイメージに合わせて文字を配置した場合です。フォントサイズや余白、行間によって変化します。)
なので、今後は1ページ最大で500文字という換算で考えていくことにしました。
つまり、「はじめに」「おわりに」は500文字×2ページで1000文字くらいということになります。
とりあえず、僕の場合は、このくらいの要素を入れるつもりだったので、先にそれを書き込んでおきました。
他には、目次とか、ハードカバーの本でない時には、表紙や裏表紙の位置もこの時点で確定すると思うので書き込んでおきます。
⑤残りのページ数を確認する
ここまで書き込んだ内容を整理するとこんな感じになっています。

これで、もうすでに24ページのうちの6ページの内容が決まったことになります。
残っているページは18ページということになります。
右側の表にも適宜内容を書いておきます。文字数やその他メモがあれば、それも書いておきます。
さて、ここまでは割と流れ作業的に書き込んできましたが、ここから先が本番です。
⑥残りのページをどう使うか考える
残りの18ページは自由に使って大丈夫です。
先ほど1ページ500文字という目安で考える事にしたので、すべてのページを文字で埋めるなら500文字×18ページ=9000文字の本文を頑張って書く、ということになります。
他の考え方としては、その18ページをさらにいくつかのブロックに分けて考える方法もあります。
例えば、18ページというのを、3ページ×6ページと捉えて、全部文章でそれを埋めるなら、1500文字の文章を6個用意すればいいということになります。
絵も入れたいと思えば、1ブロック3ページのうちの1ページを絵にして、1000文字の文章を6個と、6枚の絵を用意すれば、いいということになります。
他には、6ページ×3ブロックと考えたり、9ページ×2ブロックと考える方法もあります。各ブロックのページ数を均等にする必要もないので、作りたい本のイメージに合わせて考えてみると良いと思います。
現時点では、あくまでざっくりとした構成を考えているだけなので、実際に書いてみたら想定していたページ配分と全然違ってしまった!となってしまったとしてもそれはそれでOKです。
書き始める取っ掛かりとして気楽に考えてみるのがよいと思います。
さて、僕の場合ですが、今回のテーマは「自然・人・文化」という3つでしたので、18ページを3つのブロックに分けて考えることにしました。
自然・人・文化をそれぞれ6ページずつ、ということになります。
ZINEづくりの最初の一歩としてはこれで十分だと思いますが、今回はもう少しだけ、細かく考えてみます。
今回、僕はその6ページを、最初の2ページと後の4ページという風に分けて考えることにしました。
6ページのうちの最初の2ページは、主に文章で設定を書いていくことにしました。そして、残りの4ページはスケッチと文章を組み合わせて、スケッチブックのような雰囲気にしたいと思います。
ということで、まとめると、
1ブロックの中身としては、
・2ページ分の文章(1000文字)
・4ページ分のスケッチ
ということになります。
これを最初のテンプレートに書き込んだのが、最初にお見せした僕の台割です。
右側の表タイプの書き方は、全体の構成が分かりやすくて良いですね。

以上、ZINE制作の第一歩として、僕なりの「台割」の作り方を紹介してみました。
これからZINEを作ってみたいな、と思っている方や、作り始めたけど最初の一歩でつまづいている・・・という方の参考になれば嬉しいです。
まとめ
今回の記事では、全体の構成をまとめた『台割』の作り方を紹介してみました。
この「台割」というのは、必ず作らなくてはいけないわけではありません。
いきなり本文を書き始めるのも一つの方法です。というか、僕もほとんどの場合はそのようにしてZINE制作を始めます。
のように本文を書き進めていく途中で行き詰ってしまったり、最初の段階でなかなか本にするイメージが浮かんでこない時、今回のような「台割」を作ってみると、何かヒントが見えてくることがあります。
個人的におすすめなのは、本文を書くのと、全体の構成とを行ったり来たりしながら、完成形のイメージを少しずつ練り上げていくような方法です。
最後に、台割の段階で決めておくとよいことをまとめておきます。
・全体のページ数
・本の大まかな構成(表紙、目次、はじめに、本文、終わりに、奥付、裏表紙)
・それぞれの要素のページ数
・このページはこうしたい!というイメージ(この見開きは大きな画像、この画像は左側のページに置きたい、など)
全体のイメージが出来たら、次は執筆の段階に入ります。
次の記事では、今回作った台割に沿って、内容を考えていく様子をまとめてみたいと思います。
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございました。
・JUNOTAの制作物(漫画やエッセイ)はコンテンツサイト「ごたごたオンライン」にて公開しています。

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『企画から製本までDIYする本づくり』
#0.目次
#1.台割をつくる
#2.執筆する、絵を描く
#3.レイアウトする
#4.印刷する
#5.製本する

