01.美術史ノートことはじめ

なにかテーマを決めてまた勉強を始めてみようかなと思っていた。

SFの小説なんか読んでいたものだからその影響で物理とか科学といったものを勉強してみようかしらと頭をよぎったのだけれど、思い返せば高校時代そのテの分野はどうしようもないくらい苦手だった。だからこそもう一度学びなおしてみたいという気がしないでもないのだけれど、ちょっとやめておいた。

では30歳を過ぎた僕がまた改めて学ぶとして、どんなことを学んでいこうか。僕はいちおう絵を描いて少しだけれどお金をもらっていたりしていて、その作業中には基本的にラジオを流している。このごろは「そろそろアートの話を」というような名前のネットラジオを聴きながら描いているのだけれど、その番組内で知らない作家の名前や過去の展覧会、芸術運動の名前がどんどん出てくる。曲がりなりにも絵を描いている人として、多少は美術史的な知識も押さえておきたいというような気持ちもあるので、ここらで一度頑張って美術のことを勉強してみてもいいんじゃないかなということになり、さっそく始めてみることにした。

どんな風に勉強していくかと考えてみたのだけれど、いろんな本や音声コンテンツに出てくる人物やその他の単語をメモしておいて、それらを一つずつ自分なりに調べて歴史の中にどんな風に位置づいているのかを自分なりの言葉で書いていくということを積み重ねていけたらいいなと思っている。これは僕が美術というものを学んでいく過程自体を一つのコンテンツとして残すことができないかという実験というわけだ。これは学んでいく過程を書いた文章であるということを最初に了解して読み進めてもらえたらと思う。もちろん、もし読む人がいれば、という話だけれども。だから、この文章は美術の歴史を誰かにわかりやすく解説するものとかではぜんぜんなくて、自分が知らない作家や作品、芸術運動について、自分なりの理解を深めていくために書いていくエッセイだ。

これから書いていくことになるであろう一連の文章における美術史的な正確性については、当然できる限り間違いがないように努めるけれど、もしかしたら多分に間違いを含む可能性があるということを念頭に置いたうえで読んでほしい。

では、書いていこうかなと思う。

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